隣のアルファロメオスパイダーsr4さんのブログ

思い立って25年前の中古車アルファロメオ・スパイダー・ヴェローチェ・シリーズ4を購入したのでありのままの日常や体験を綴ります。

走行距離5万キロを目前で初めて立ち往生してしまいました

ついにやってきてしまいました。立ち往生… 大惨事の一歩手前でした。

ことの発端

夏休みにちょっとしたドライブにでも出かけようかなと思って、エンジンをかけたら予想どおりというか、やっぱりねという感じでバッテリーがあがってしまっていました。 8月は天候の関係でお出掛けができなかったのかと、出かけたいと思った日にスパイダーを使わずに違う手段で移動をしたので、ほぼ稼働ませんでした。

最後に使ったのが20分くらいのお出かけをして、その後3週間〜4週間稼働なしという状況。

手慣れた感じでロードサービスにバッテリージャンプをしていただき、エンジンがつきました。 その時には10v程度と極限まで弱っていて、時計も止まってしまっていました。

ロードサービスの方と小話ををしていて「そろそろバッテリーを交換したりしたほうがいいかもしれませんね」と。そして、自分でバッテリージャンプをするなら「赤黒の順で繋いでエンジンをつけて黒赤の順で外せば大丈夫です。万が一順序を間違うとヒューズが飛んでエンジンが掛からなくなる可能性があるのでご注意を」みたいな会話もしていました。

自分でバッテリーを交換したり、たぶんバッテリージャンプはロードサービスがこれない秘境じゃない限りはしないと思うので、話半分に聞いていました。

そして、バッテリーを満充電しておこうと思って、ガラージュ・ド・リュミエールさんに伺うことにしました。

バッテリー交換をすることに

着いてすぐに、「またバッテリーをあげてしまいました」と伝え、すでに何回かバッテリーあがりを起こしてしまっていてへたってきているかもしれないですよね。ということを話していたら、「その通りで、数週間であがってしまうのバッテリー性能が劣化しているからだと思いますよ」と即答。そして、「バッテリーの値段もあがってしまっていて、この間値上がり前のバッテリーを取り寄せてあるから、今すぐできるどやる?前回の時と同じ値段でいいよ」と言ってくれたので、お願いしました。

価格はバッテリーと取替え費込みで35,000円程度でした。 ちなみに前回の交換費と相場感はこちらのとおりで、同じ価格で対応していただきました。

alfaspider115.hatenablog.jp

当日は交換する予定で訪問していなかったので、手持ちのお金がなかったから5分くらいの距離にある近くのコンビニまで徒歩で行き、戻ってきたら交換作業が終わっていました。

土曜日の午前中だったというこもあり、来客がきていたので小話を少ししてお礼を言って帰路に向かいました。

真夏の帰路でアクシデントは起こった

11時頃のことでした。 3連休だし246号が混んでいるかなと思って、コンビニの駐車場で経路を確認し、普段とは違う道で帰ろうと恩田川沿いをゆったりと走り出したところ…

5分もしないくらい(1〜2kmくらいの距離)の所で、走行中にエンジンルームからモクモクと白い煙が継続的に出てきて、嫌な臭いもしてきました。

これはヤバいぞと直感的にわかり、信号側で路肩駐車をおこないエンジンを止めました。 確実に異常があることは確かで、このままガラージュさんに引き戻したいが車を動かすことは大惨事に繋がる可能性があったので、まずは「事象を伝え受け入れしてもらえるかを確認することだ」と考え電話をしました。

「店から出てXXX道路のXXXの辺りでエンジンルームから煙がでてしまって、路肩駐車しているんですけど、レッカーを使って車を持っていてもいいですか?」と伝えたら、「火は出てますか?」と第一声で聞かれ「いえ出ていません。煙も今は出ていない状態です。」と言ったら、「ひとまず今から向かいます」と現場に駆けつけてくれました。

土曜日の午前中という忙しい中、感謝しかありません。

ついて、まずエンジンルームをあけてチェックしてくださいました。 「この臭いはクーラントの臭いだね。水温計チェックした?」と言われ、「パニックになって確認できていなかった」ことを伝えました。電話をかける前に「最低限のセルフチェックはしましょう」という言葉をいただき、その背景として安全確保と車をチェックをするのはオーナーがやってあげないと誰がやるんだという意味合いと、電話をもらってもどんな道具が必要なのか対処法を伝えるにしても何が起こっているかを把握しておかないと、なかなか言いようがないということでした。

ごもっともで、猛省するばかりでした。いつもは余所見運転になるんじゃないかというくらい水温計や計器ランプはみているんですけど、不慣れな道で前方に集中しすぎていました…

そして、「これはオーバーヒートをしている症状だ」とエンジンをつけると水温計が100度を超えて110度に差し掛かろうかという値をさしました。そして、エンジンも熱くなってしまっているようです。

私が煙と思っていたのは実は煙ではなくクーランドが気化した時に発生した蒸気でした。 クーラントの蓋あたりに液がふきこぼれた跡も残っており、第一究明はつきました。

次に、なぜこれが発生したのかの究明です。次に目をつけたのはエンジンファンでした。 そうなんです、エンジンファンが回っていなかったのです。

福山さんは二つの切り分けをされていました。

  1. ファン自体が壊れている
  2. 配線周りで電源供給がうまくいっていない

ということ。

そこで、熱いエンジンルームの中、配線をの付け替え(皮を剥いて試す)ということをしました。(細かい作業は見聞きしていたということで正確ではないです) そうするとファンが動き出しました。ただ、ファンが止まってしまうようです。

次に、ハンドル左下のヒューズボックスの差し替えをしました。 この作業も動いたり動かなかったり。

ヒューズ周りが原因でエンジンファンが回らず温度上昇を止められなかったということまで突き止めていただきました。数十分調査をしていただいて、ファンとの配線を直結することでファンを永続的に動かす事ができ、水温も80度を示していたので、店に戻るくらいの距離と時間なら走行可能だとのことです。

ただ、万が一(ファンが止まる)のことも考えノロノロはしらず、空気を循環できるように安全を確保した上でスピードを落とさず走行してくださいという助言をいただきました。

ガラージュさんへ帰還

水温計が80度を示した状態でガラージュさんに到着することができました。 この5分という時間がすごく長く感じたのはいうまでもありません。

蒸気が出るという事象もUターンする帰路では発生しませんでした。

そして、すぐに作業はできないから預かることになるとのことで、お店をたつ前に「これって重症ですよね?」と恐る恐る聞くと「そうです」と回答をいただきました。

「点検と対応ができたらまた電話します」ということで、エンジン交換や他の部品が連鎖的に壊れていたらどうしようとビクビクしながら電車で帰ることになりました。

いやー。でも発生したのがお店をでてすぐというのが、不幸中の幸いでした。

6日後吉報が届く

1週間が経とうとしていた午後に電話が鳴りました。 この電話の第一声は「修理が完了しましたので取りに来てください」でした。 これを聞いてホッとしました.というのも、酷い場合は症状を説明いただき費用の話になるからです。 今回は見積もりなしに直していただきました。かかった費用を電話口で告げられ…

なんと… 6万円弱。ガリガリ君のアイスなどで換算すると安くはないのものの、ギリギリセーフティゾーンです。

他車の入庫予定があるので早めに取りに来てもらえると助かるということで、出かける準備をして当日の夕方に取りに行きました。

引き渡し

電車でガラージュさんに向かって到着すると、私のスパイダーをガレージから出してくださっていました。 説明を聞いていた通りで改めて対応したことを教えてくださいました。

  • オーバーヒート点検 修理
    • 電動ファン回らず追求
    • ヒューズボックス内ファンリレー取替
    • ラジエーター電動ファンサーモスイッチ取替
    • 々 配線腐食対応
    • 配線やり直し
    • クーラントオイル取替

が請求書に記載されていた内容です。 リレーを組み直して腐食部分の配線は切除・延長して新しい配線にしてくださったとのこと。 ヒューズボックスを丸ごと取り替えというのはせず、スパイダーの流通している部品も少なくなっているという旧車ならではの事情も教えてくださいました。

配線全部を取り替えたり、予防でとてつもない量の部品を交換しておくというやり方より、今回のように何かあったら都度対応していきましょうというというのは言われました。

いつか、乗れなくなるくらいの大ダメージの事象は起こらないとは言えないけど、それまでできることはたくさんあるからね。と。

エンジンへのダメージについては、今回は大丈夫だと思うけど、何度もこういうことがあったりすると蓄積するから、気をつけてねと言われました。

預かっている間に何度も稼働チェックをしたので、配線周りは大丈夫なはなずと伝えられ、ひとまず不安な箇所はなくなりました。

また、オイルチェックやクーラント量のチェックなど、走行前チェックはしましょう。という至極真っ当なことを言われました。例えば、いつもより減る量が多い場合はただ足すだけじゃなくて、「どうしてなんだろう?」と考えることが大事とのことです。

今回は反省することも多く、引き続き大事に乗っていこうと思った次第です。

請求書には走行距離が49999kmと印字されてました。

自宅への帰路

水温計も80度をさしており、30分〜1時間程度の走行でも違和感自宅まで帰ってくることができました。

50000kmに切り替わる瞬間もみれて感慨深かったです。

その後

2日後にガソリンを入れるためにスパイダーを乗りました。 往復で10分くらいの距離でしたが、エンジンルームを開けて電動ファンが回っていることを確認しました。

信号待ちの時にバッテリーの数値がカックンと急に落ちる事象が、水温の上昇を検知しリレーが作動しファンが回るという一連の流れなので(たぶんあってますよね?)今後はこれも正常に稼働している証の観察ポイントとして気にかけておきたいと思います。

最後に

やっぱ、頼れる整備店があるのとないとではメンタルへの影響の差は計り知れないですね。 頼るばかりではなく自分でできることや、自分の車を大事に乗っていくという大切さと元気に動いているというありがたさを実感できました。

軽傷で済んだので、またいつかくるかもしれないアクシデントに備えメンタルと貯金を貯めておかねば…

2022/11月末 追記

2ヶ月間数十回に渡って乗り、100kmを超える距離を走破しました。 その間、何度もボンネットを開けてエンジンファンの駆動を確認しましたが快調に作動してくれています。 また、油圧計の動きの調子がすこぶる良くなりました。 エンジンをつけて動き出しと同時くらいのタイミングで連動して動き出しています。

この調子で冬も乗り越えていけるといいんだけどな。

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